【短23P】 オレンジ

「…なに?穂乃香どいといて。」

「穂乃香、ちょいまっとけ。」


二人して私を邪魔とする



なによ、もう




「2人とも、仲良くして!」


私は邪魔されて後ずさりした足を一歩前に出て二人のあいだにまた入る。



「……わかったよ、ごめん。」

「…ふん」


美沙子が謝り、颯太はこのツンとした態度。


んー。
よし、ここは…


私は美沙子と颯太の手をとった。

「っ、なにするん?」

「えっ、なんや?」


ふたりは動揺するのを無視して、


手を握手させた。


「仲直り握手!
手と手を合わせて〜握り合えば〜
ほら、この通り〜♪」



急に私は歌い出すのを見てふたりは何も言えないと言った顔。


わ、私だってこんな幼稚臭いことしたくないし。

でも、小さい頃からこうしたら何故かいつも喧嘩がかなくなったから。
私のお気に入りのおまじない。


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