同・棲・同・盟!
「もしもしお兄ちゃん?」
「よぉ沙緒里ちゃん。野菜届いたかー」
「うんっ。いつもありがとう。早速ロールキャベツとバンバンジー作ったよ。まだまだたくさんあるから、トコちゃんたちにもおすそ分けする」
と言いながら、以前はモモさんや山本さん、木下さんといった、アパートの住人さんたちにも、おすそ分けしていたことを思い出した。
今日で火事からちょうど1週間経ったのか・・・。
1週間どころか、もう何年も前の話のような気がする。
もしあの時、日田さんがそばにいてくれなかったら・・・ダメ。
泣くのは後。今じゃない。
「それからね、わた、私・・もう日田さんのおうち、出るから」
「・・・はあ?“もう”っていつだ」
「えっと・・・この電話切った後、すぐ」
何秒かの沈黙の後、スマホの向こうから「沙緒里ちゃん」と私を呼ぶ、兄の硬い声が聞こえた。
「よぉ沙緒里ちゃん。野菜届いたかー」
「うんっ。いつもありがとう。早速ロールキャベツとバンバンジー作ったよ。まだまだたくさんあるから、トコちゃんたちにもおすそ分けする」
と言いながら、以前はモモさんや山本さん、木下さんといった、アパートの住人さんたちにも、おすそ分けしていたことを思い出した。
今日で火事からちょうど1週間経ったのか・・・。
1週間どころか、もう何年も前の話のような気がする。
もしあの時、日田さんがそばにいてくれなかったら・・・ダメ。
泣くのは後。今じゃない。
「それからね、わた、私・・もう日田さんのおうち、出るから」
「・・・はあ?“もう”っていつだ」
「えっと・・・この電話切った後、すぐ」
何秒かの沈黙の後、スマホの向こうから「沙緒里ちゃん」と私を呼ぶ、兄の硬い声が聞こえた。