同・棲・同・盟!
「・・・だからさ、俺が思うに、あの二人は勘違いし合ってる」
「そうかもねぇ。ま、これからが楽しみだわっ」
「何が?」
「はっ!?いや。こっちの話!」
「それにしてもー、このロールキャベツ、すんごくおいしいっ!これ、大島ちゃんが作ったんでしょ?」
「うん。お兄ちゃん、趣味で畑借りて野菜を作ってて。たくさん収穫できたからって、定期的に贈ってくれるの」
「ある意味贅沢だよねぇ」
「そうだねー・・・あっ!」
「どうしたっ?」
「お野菜のこと、日田さんに言うの忘れた・・・けどあぁそっか。書置きメモに野菜のこと書いた・・っけ。どうだったかなぁ。忘れちゃった。でもお兄ちゃんが電話で伝えてるだろうし。お水飲むときとか、朝、ジャム取るために冷蔵庫開けたら、分かるよねっ、うん」
「今度はどうしたの?大島ちゃん。切ない顔しちゃって」
「ちょっと・・毎朝日田さんがトーストとか作ってくれたこと、思い出しちゃっただけ」

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