同・棲・同・盟!
「お風呂、上がりました。お先に使わせていただいてすみません」
「いいよ。それ、そこの部屋に干しとけ」
「え!寝室に!?」
「俺が見ていいならどこに干してもいいが」
「それだと日田さんが目のやり場に困っちゃいますよね!って、でも日田さん、寝室で寝るんでしょ?」
「いや。俺はここに寝る」

と言った日田さんは、すぐ隣にあるソファをポンと叩いた。

「そんなのダメですっ!私がソファで寝ま・・・」
「“上司命令”出させる気か」
「うっ。それは・・・っ」
「だったら言い合いはなしだ」
「・・・はぃ。ありがとうございます」

半泣きな声と顔で私がお礼を言うと、日田さんは、黒縁メガネをかけている細めの目をもっと細めて、私が大好きな笑顔を見せてくれた。

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