同・棲・同・盟!
「日田さん、ごちそうさまでした。品物のお代は、必ずお返しします!・・・・・できれば出世払いで」と最後私がボソッとつけ足すと、日田さんはブッとふき出した。

「ホント、おまえらしいコメントだなぁ。別にいいよ。期待してないから。っておまえが出世しないと言ってるんじゃなくて、おまえに金返してもらおうとは、元々思ってないよ」
「でも日田さん、お金いっぱい使っちゃったでしょう?」
「まあな。だがフィリピンに赴任してる間、ほとんど金使ってなかったから、貯金は貯まってたんだ。借金するほど使ってないから安心しろ」
「・・・すみません」
「謝らなくていいよ。じゃあ行こうか」
「え?どこにですか?」
「一つ買いたいもんあるんだ」と言った日田さんと私が行ったのは、モール内にある、寝具を売っているお店だった。

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