モデル姉さんのファンは弟くん
「えっ、圭!?どうしたの?」
ぎゅっ。
お姉ちゃんに抱きついて幸せに浸る…。
あぁ幸せ〜。
「ん〜お姉ちゃんと一緒にいたいから抜けてきちゃった。」
「圭……わたしといつも一緒にいてくれるのは嬉しいけど、学校は大丈夫?お友達もいるでしょ?寂しくない?」
遠回しにサボりを注意されてるけど、優しすぎるから言い回しが天使すぎる。
「今、お姉ちゃん僕と一緒が嬉しいって言った?あーもうっ!大好き〜!」
ちゅっ。
「うん、言ったよ…わっ!?」
「ふふっそんなに驚かないでよ、いつもほっぺにチュウくらいするじゃん。」
「だって急だから…。」
ププーッ。
「おまたせ〜レイカ!急にごめんねって…あはは、やっぱ圭くんも一緒だね。」
校門の前に止まった迎えの車。
来るのはや〜い。
もう少しお姉ちゃんとイチャイチャしていたかったのに。
「太田さーん。今日はお姉ちゃんオフだったはずでしょ〜。久しぶりの学校、お姉ちゃん喜んでたんだよ〜。」
「いやいや!だ、大丈夫です!わたしがやりたくてやってるお仕事なので!!嬉しいです!」
「うぅ…レイカは本当優しいなぁ?スケジュール変更、社長が伝え忘れてたみたいでごめんね?本当にそろそろマネージャーが必要かもねなんて話が出たよ。」
「副社長も大変ですよね。」
本当、優しすぎる。
マネージャーか。…マネージャーなら、いつでもお姉ちゃんのそばにいる口実ができるわけだよね。
…あとで立候補の相談しよ〜。
なんて、考えていた。