モデル姉さんのファンは弟くん
「あのね、お姉ちゃん…っ「お、帰ってきたか!」
タイミング悪く、今日はみっちりお姉ちゃんに注意しようと思ったら、社長さんから声がかかった。
「お疲れ様です!!…ど、どんなお話しでしょうか?」
「うん。今日みたいなスケジュール変更とか最近多いからさ。急だけど……俺の息子をレイカのマネージャーにしようって話。」
「「…………………。」」
「……は?お姉ちゃんのマネージャーが…なんて…?」
お姉ちゃんより早く僕が反応してしまった。
「いやいや…どう考えても僕より適任はいないですって…!僕がやります!今日ちょうど言おうと思ってたんです!」
「はぁ。うるせーな。そんなこと言われても、俺だって好きでマネージャーやるわけじゃねぇし。」
社長さんの後ろから歩きながら来た男がそう言った。
は?なに言ってんの…こいつ。
まさかこいつが社長の息子でお姉ちゃんのマネージャーになるやつ?
「あ、どーも。これからあんたのマネージャーになるらしいわ。よろしく。」
「えっ、…あっえと……。」
震えた声のお姉ちゃん。
…絶対怖がってる。
「お姉ちゃんがお前のこと怖がってんの分かんないわけ、近づくなよっ!!」
「あ〜ぐちぐちうるさー。こいつはあんたの弟なんだっけ〜。へえーレイカって…実物はだいぶやらしい体してんね。」
「っえぇ!?」
なに…なんなのこいつ……!?
めっちゃうざいんだけど!!
「ったく!」
社長がバチン!っとムカつくこの男の頭を叩いた。
「っんのバカ息子!そんなこと初対面で言うやつがいるか!ちゃんと仕事しないならこれ以上好き勝手させないからな?」
「ちっ…あーはいはい。わーったよ。」
もう耐えられない!なにこの非常識の塊!!
「あんたお姉ちゃんに向かってめちゃくちゃ失礼だし、こんなエロい奴がお姉ちゃんのマネージャーとか認めない!!!僕がお姉ちゃんのマネージャーになる!!」
「だから圭くーん。俺は圭くんはマネージャーじゃなくて、ぜひ!モデルやってほしいんだよ〜。」