モデル姉さんのファンは弟くん
「そうなの…?そうしたらマネージャーは圭のほうがいいかなぁ?」
「レイカ〜、これは俺と太田が話し合って決めたことなんだよ。帝が引き受けるって言ってくれたから、とりあえず少しの間と思って帝をマネージャーにしてみてよ?ねっ?頼むよー?」
「で、でも、圭がマネージャーならっ…。」
社長からそう言われて、涙目でぐずりながらお姉ちゃんが言った。
やっば、その顔ちょー可愛い。
「お姉ちゃんっ…!僕もお姉ちゃんが近くにいないとすごく心配だよっ…。」
「うう…圭、どうしよう?」
「あーなに…こいつら。うざ!別に撮影にガキがついてくんなともいってねぇし、付き合うわけじゃねぇんだからネチネチしてんなよ。早くスケジュール決めて解散すりゃいーだろ。」
いきなり大声出したかと思ったら、玲蘭の腕を引っ張って歩き出す。
「!!っ…ど、どっどうしよ、けっ圭!」
そのままあいつに手を引かれて奥の部屋に入ってしまった。
「お姉ちゃん!!…なっ!離してよ!」
お姉ちゃんの後を追いかけようとしたら社長と副社長に捕まった。
「まあまああいつの言う通り、恋人同士になるんじゃないんだから〜。今大人しくしてればすぐ終わるから。」
くそ……なんであんなくそみたいな奴がお姉ちゃんのマネージャーに…。
今までお姉ちゃんには必要最低限の男しか近寄らせなかった。男性モデルと撮影することがある時は絶対僕が監視していた。
モデルなんて、すぐに連絡先交換しようとするばっかだもん。
それなのに、マネージャーなんて…仕事中、お姉ちゃんに1番近くにいる男じゃん。
これからは僕が知らないお姉ちゃんをあいつが知ってるってこともあるかもしれない。
っそんなの耐えられない!!
…とにかくあいつからお姉ちゃんを守り続けなきゃ。