モデル姉さんのファンは弟くん
ぎゅーっと圭がわたしに抱きつく。
「うん、わたしもだよ。」
「こら2人とも〜。お待たせしてるんだから、おしゃべりはあとで!」
あっそうだよね!お母さんにそう言われて急いでご飯を食べて身支度を終える。
わ!こんな時間!
時計を確認すると、20分近く帝くんを待たせてしまっていた。
「それじゃあ、いってきます!」
「あっお姉ちゃん待って!お見送りにいく!」
急いで玄関を出ると、帝くんが車にもたれかかって待ってくれていた。
「帝くん、お待たせしてごめんなさい!それに昨日も寝たままで挨拶もせずに…。」
「疲れてたんだろ、別に悪くないし、俺が早めに来ただけでスケジュールには全然間に合う…「はああ〜。お姉ちゃん〜寂しいよ。」
いつもより割と強めにぎゅっとしてくる。
「わたしもだよ〜。学校頑張ってね。」
「うん…お姉ちゃん、電話できる時しようね?」
「もちろ…「玲蘭、さっさと行くぞ。」
っえ!?
「わっ!?み、帝くん!?」
これは…お、お姫様だっこ!?
うわわわ、こんな近くに圭以外の男の人の顔が…!!
振り返ると、圭はポカーンとこの出来事に唖然として固まってしまってる。
「ふっ。こんなんでそんな慌てんの?」
「お、降ろしてくださいっ!もう…やっぱり意地悪!!もう先乗りますから!…じゃあね、圭!!」
そう言い残し、火照った顔を仰ぎながら車に乗り込み…圭がそばにいないお仕事の1日の始まりを迎えた。