モデル姉さんのファンは弟くん
ーーーー…。
そして仕事が終わり、玲蘭より先に近くの駅に降ろしてもらい、メッセージの上の方に履歴があった女と約束し会うことにした。
「帝〜!久々だねっ会いたかった!」
「あーうん。…早くシよ。」
「あはっ急ぎすぎ〜!そんな…あッ…ン。」
……。
なんでだろ、抱いても全然気分のんねぇ。
「みか、ど…?」
ダメだ、全く気持ちよくなんないんだけど。
「ごめん。やめた。帰る。」
「え…なんで!帝のこと待ってたのにッ!!」
「だから謝ったじゃん……じゃね。」
「ちょっ…待ってよっ!!」
なんか言いかけてたけど、そのまま女の家から出て行く。
あ〜…。
今更だけど、こんなにだらしない自分にもイライラする。全然すっきりしないし。
まあ…だらしないのなんて、もうずっとだし。次のならいけるかも。
ーーー…それからまた違う女と約束をして触れ合う。
「ン…帝…。」
あーもう。なんで?全然だめ。……次はきっと…。
「ハァ…ん…帝…。」
次から次へと相手を変えても、全く満たされない。
前までこんなことなかったのに。
あーもう。やめた。今日はいいや。
快楽を諦めて自分の家に帰る。
「…は。なんで?」
家に着き、リビングを通ると目に映ったのは玲蘭。
…なんでいんの?俺を駅に降ろして、そのあと玲蘭は家に帰る予定だったはず。
無防備にしている玲蘭に近づく。
「あ〜帝くーん!おかえり〜。」
びくっっ。
今日2回目の副社長の声にビビる俺。
「っ……あぁ、うん。ただいま。」
なにかしてた訳ではないけど、焦って玲蘭と距離を置く。