モデル姉さんのファンは弟くん
~玲蘭
昨日、お仕事が終わって帝くんを先に降ろして家に向かっているとき、副社長さんに明日の撮影スケジュール変更の連絡が入った。
撮影が始まる時間が大分早くなったとのことで、お家には帰らず事務所から出発することになった。
圭にそのことを伝えると怒りとショックも受けていたけど、帝くんがいないことを伝えると渋々納得してくれた。
帝くんには副社長さんがスケジュール変更のことは連絡すると言っていたけど大丈夫かな?
帝くんマネージャーになってくれたばかりだし、明日1日休んでも良いかもだよね。
「玲蘭、やっぱり眠れなさそうか〜?目を閉じるだけでも脳は休まるって言うし、目をつぶるだけ瞑ってみなよ。」
へぇ、そうなんだ!
副社長さんが様子を見にきてくれたよう。
「は、はい!そうします…!」
ーーーー……。
「…ん〜っ…ん?」
ん…?
目を覚ますと伸ばした腕になにかに当たった。
「わ…びっくり…帝くん?なんでここに?」
なぜか目の前には帝くんがいて、帝くんにぶつかってしまったみたい。
「帝くんご、ごめんね?でもなんでここに?」
はて…?
降りたときは帰るのが遅くなるとは聞いていたけど…間に合ったということ…?
「…んん…。」
わたしの衝撃があったからか、もぞもぞ動いて起きるかと思いきや、帝くんの腕が私の腰に回った。
「あれ?み、帝くん起きて〜。」
ゆさゆさと揺さぶるも…帝くんは起きず。