モデル姉さんのファンは弟くん
もう…。
ぼーっと帝くんを眺める。
寝ていると意地悪してこないから、寝顔はおとなしくていい人そう。
そして、実は……。
帝くんのふわふわの癖っ毛、触ってみたかったんだよね…。
起きなさそうだしいいよね?
圭にもよくやるように、頭をなでなですると、気持ちよさそうな顔をする。
「う、ん……。」
あはは、可愛い。
「…す…だ。」
ん?
帝くんが小さくなにかつぶやき、目を覚ました。
「あっ、おはよ!帝くん。」
頭撫でてたのバレてないよね…?
「……っ!?…は!?玲蘭!?…い、いま俺、変なこと言った?」
「え、変なこと?なにも言ってないよ?」
「あ…そう。つか、なんか俺にやってなかった?」
「ええっ気づかれてた!?…帝くんの髪の毛触り心地が良さそうだから、少し触ってたの。気持ちよさそうにしてて可愛かった!」
そう言った瞬間、パッと顔を手で覆った帝くん。
「まじ……。」
「急にどうしたの?顔が痛いの?」
「はぁ…ちげぇよ。つか…その、寝ぼけてただけだから!」
「あはは、恥ずかしいの?圭はもっと猫みたいにすりすりしたりするし、恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。」
「…は?ここでなんであいつ?」