モデル姉さんのファンは弟くん
~帝
急ではあったけど、玲蘭を遊園地に連れてきた。
玲蘭といると戸惑うことばかりで、まさに今その状態。
認知の高いモデルなのに、すぐ1人で動こうとするし他の理由もあるけど、手を握ったら…。
まさか玲蘭からも手を握り返されるとは思わなかった。
頬を染める玲蘭のことを言える立場じゃないくらい、ドキドキと胸がうるさい。
玲蘭は無邪気に楽しんでるけど、俺はご褒美という名の『デート』を楽しんでいる。
きっと周りから恋人同士に見えてるだろ。
はぁ。ずっとこのまま手を繋げれば…。
なんて思っていたらスルッと手を外された。
「の、乗り場着いたよ!」
照れながら不自然に手を離ししながらそう言ってコーヒーカップに乗り込む。
ほんと…なんでそんな可愛いわけ?
ひとつひとつ、玲蘭が取る行動が可愛すぎるんだけど。
悶々としながら2個目のアトラクション、コーヒカップに乗る。
「わっはは!!すごいすごい!!回るの早い〜〜!あははっ!」
…つーかほんと乗り物に強いな。
ジェットコースターもコーヒーカップも子どもみたいに楽しんで…。
「あ〜楽しかった〜!あっ次はあれに乗っていい?」
「はいはい…もちろん。」
…また激しめなの選んだな。
コーヒーカップから降りて玲蘭が指さしたのはぐるぐる回りながら左右往復しているアトラクション。
…元気ありすぎじゃない?明日も午後から仕事だろ?
「あはは〜もう、本当に楽しくてしょうがない!」
また玲蘭がまた1人で走り出そうとする。
「はい。もうこれは絶対するから。」