モデル姉さんのファンは弟くん
…?ふと、暖かさを感じて目を開ける。
ぱちぱち…。
「…あ、起きた?」
「帝くん?って…ここわたしの部屋!あれ!?なんで!?」
「駅ついても玲蘭全然起きなくて。家の場所知ってるしタクシー呼んで今に至る。…てかめちゃくちゃうなされてたけど大丈夫?」
「わあああ!!本当ごめんね、帝くっ…。」
バアアンッ!!
「ッお姉ちゃんっ!!!」
びくっ!!
圭かあ…びっくりしたあ。
勢いよく扉を開けたあと、その勢いのままわたしに抱きつく。
「…ん?圭、濡れてる。」
お風呂上がりなのか髪の毛が冷たく湿っている。
「やっと…帰ってきたみたいだから急いで出てきたんだよ、はぁぁお姉ちゃん会いたかった!!」
ほっぺをスリスリさせながら、圭のマシンガントークがはじまる。
「もう。昨日は帰ってこないし、今日はこんな遅い時間だし!ずっと待ってたんだよ。だけど母さんにいい加減お風呂に行けって怒られたから入ってたら帰ってきてて…僕もうお姉ちゃん不足でつらいよ。」
「ごめんね、わたしも寂しかっ…「あのさあ玲蘭?ここまで親切に運んでやったのに俺は蚊帳の外?」
「あっ、ごめ…「うるさいなあ。黙って帰ってよ。あんたがお姉ちゃん抱いて帰ったきたって母さんが嬉しそうに盛り上がっててうざいのに、これ以上イライラさせんな。さっさと出てって、邪魔。…ねえ、お姉ちゃん、なんであいつと帰ってきたのかとか色々聞きたいんだけど。」