モデル姉さんのファンは弟くん
あ、抱きしめる力が強かったかな。
「あは、み…かどくん〜次は…いこ…。」
…今あいつの名前、言った?
なに、その顔。なに、その寝言。
なんでそんな、幸せそうな顔してんの。
ばか、ばかばか…。
お姉ちゃんは僕以外とは必要か最低限の関わりでいい。
僕のことだけ考えてよ。他の人…ましてや、男といる必要なんてない。
「もう限界。」
ちゅっ。
抱きしめたまま、唇を重ねる。
「…ン。」
口を塞がれたからか、苦しそうな顔をするお姉ちゃん。
唇を離して、お姉ちゃんのほっぺをつまむ。
「お姉ちゃん、僕の方がよっぽど苦しいんだけど。」
お姉ちゃんが僕から離れていってしまいそうで怖い。
僕にとってお姉ちゃんは唯一無二。
「お願いだから、僕から離れないで…。」
もう一度、抱きしめて僕も目を瞑った。