モデル姉さんのファンは弟くん
ーーーー…そして念願の水族館に到着。
「うわぁぁ〜!綺麗な魚がいっぱい!こんなに種類があるんだ…!」
たくさんの魚がすっごく綺麗でずっとみていられそう。
「夏休みだからちょっと人多いけど、今んとこバレてはなさそうだな。」
「帝くんがこれ、もってきてくれたおかげで!」
人は多いけどみんな水槽に夢中だし、帝くんが持ってきてくれた金髪のウィッグとサングラスのおかげもあって、わたしのことに気づく人はいなさそう。
それから、初めて目の前で見るペンギン、アザラシにイルカを見て、水族館にいる時間はあっという間に時間がすぎていた。
「一通り見れたけど、玲蘭お腹は空いてる?」
「ぺこぺこ!!」
「この中にレストランあるからそこにいこ。食事時でもないし、そんな並ばないと思う。」
「ほんと…さすが帝くん、慣れてる〜!」
「玲蘭に褒められても嬉しくねぇ。」
「またそんな意地悪を…。」
「意地悪とかじゃねぇけど…まぁ、もういいわ。」
「え?なんか怒ってるの?」
ふと周りを見ると、水族館だからかやっぱり恋人同士なのかなっていう人達が多い。そっか…水族館はデートスポットだもんね。
……ん?もしや?
「そっか…ごめんね、帝くん。気づくの遅くて。」
「…っえ?なにが?」
「だって、彼女さんいるのにこういうとこでお出かけさせちゃって…遊園地だってそうだったよね。」
「…連れてきたのはどっちとも俺じゃん。謝る必要ないけど。」