モデル姉さんのファンは弟くん
……?
なんだか帝くんにじっとみられてるんだけど…?
「ねぇ、昨日のこと忘れてる?」
「え…昨日……っあぁ!!」
そそ、そっ…そうだった…帝くんから好きって…。
「おー気づいた途端顔赤くして…可愛い。その顔好きだよ。」
ひいっ!なんでそんなに恥ずかしいことすらすら言えるの!?
「…っあ、あれって…うそ、だよね?」
…お母さんが言うことに合わせたんじゃないの?
「っ…!!」
帝くんがずいっとわたしの顔に近づける。
「ははっ。やっぱりそう言うよなー。どうしたら信じる?」
「ど、うしたらって…どういうこと?」
帝くんが言うことを理解出来なくて、混乱してしまう。
「んー…じゃあ手、貸して。」
「……?」
帝くんにそう言われ、手を帝くんの方に伸ばした。
っ!!?
ちゅっ、ちゅっとわたしの指、手背に帝くんの唇が2回触れた。
「な、な…なな!?」
「そうやってすぐ赤くなってるのほんと可愛いし…。俺は玲蘭に一目惚れしてたんだと思う。あいつと仲良くしてんのが最初から気に食わなかったのは、それが原因で嫉妬して勝手に苛立ってた。」
帝くんが顔を赤く染めて続けて話す。
「他人を好きになったことないから戸惑ったし俺も嘘だと思った。だけど、会うたびに玲蘭が好きだからこんな感情になるんじゃんって認めざるを得なくて。」
そんな帝くんを見て、どくんどくん…と心拍数が上がっていく。