モデル姉さんのファンは弟くん
「今すぐに付き合うとか決めてもらうつもりはないけど…俺、相当玲蘭に惚れてるから覚悟しといて。」
「っ…!」
そう言うと、次は昨日みたいにわたしの頬に唇をつけた。
本当に…わたしのことを好きって…。
こんなこと言われるの初めてだよ。
「わかった?」
「わぁ、わっわかりましたっ……。」
「ふはっ…敬語になってるんだけど?いつまでこれ以上のことしないで我慢できるかわかんないから、何かしたらごめんね?」
「これ以上の何か……。」
「それは今考えなくていいから。」
…もう。
今までを振り返って、帝くんにこう言ってもらったり…ほっぺにキスされたりするの…とても驚いたけど……嫌ではなかった。
帝くんになんて答えられるのか、まだまだはっきりしなくて分からないけれど…。
はじめて圭以外と一緒にいて、安心するし楽しいと感じている自分がいるのは間違いなくって。
帝くんは急がないって言ってくれたから、ゆっくり…きちんと考えていこう。
ーーー…そして、タクシーが到着して控え室に入ると、社長さんたちがわたしたちを出迎えてくれた。
「おはよう、2人とも。急に迎えに行けなくなってごめんね。」
「お忙しいのはわかってますから、気にしないでください!大丈夫です!」
「うぅ玲蘭…ほんっと優しいなぁ〜!可愛いし優しいし、玲蘭は本当に素晴らしい!」
「なんか父さんテンションおかしくね?」
「ははっすごくいいことがあったもんでね〜!玲蘭、準備を終えたらA1スタジオにくるんだよ。」