ニセモノ彼女
「翔太君、一緒に……」
2時間目も終礼も終わったから、隣の隣のクラスに顔を出した。
「ごめん、今日は 帰れない。
先に帰っててくれない⁇」
そう言って、首をかしげた翔太君。
「……分かった、じゃあ……ね。」
私は肩を落として、翔太君に背を向けて 歩き出した。
あーあ……結局、私には誰も居ないのかもね。
「花音……‼︎」
私は、名前を呼ばれて 振り返った。
「明日は 帰ろう⁇
だから……今日は 許して⁇」