ニセモノ彼女

「待って……花音‼︎」

そう言って、背後から誰かに引き止められた。

この温もりを私は知っている。

だって……

「何⁇翔太君。」

好きで仕方がない人の温もりなんだもん……知ってて、当然だよ。

「あ……何も、ない……かな。
ごめん、引き止めちゃって。

……何かあったら、俺に相談して。
泣きたくなったら、言って。」

今、泣きたいよ。
でも、もう 涙も出ないんだよ……。
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