ニセモノ彼女
照隠彼女
最終下校時刻が近くなってきた。
部活が終わって、今は 校門の前で翔太君を待っている。
「悪い、遅くなった。」
翔太君がこっちに走ってきた。
「ううん、大丈夫だよ。
でも、野球部の人 結構 出てきてたから 心配した。」
「本当、ごめんな。
やっぱ、髪が長いからな……少し説教くらってた。」
ヘヘッーと悪戯っ子のように笑う翔太君もカッコいい。
「なんか、俺 幽霊部員もしてたから 余計にな。
次 野球部に行く時は 坊主にしてから、来い……とかって言われたし。
なんで、野球=坊主なのか 本当に理解できないし。」