Chat Noir -バイオハザー度Max-
「先生、奥いって」
と私を急かすように部屋に押し込めると、黒猫はぴったり距離をつめてすぐ横に座ってきた。
い…威嚇…?
先取攻撃??
すぐ目の前にはまたも意味深に微笑むみけネコお父様のお姿が。
わ、私今日の食事会無事に終えることができるのかな。
ドキドキしていると、
「お飲み物はいかがいたしましょう」
とすぐに店員さんが来た。
「瓶ビール、グラスは二つで。倭人は子供だからウーロン茶な~」
みけネコお父様はにやりと笑って、こちらも攻撃。
黒猫は面白くなさそうに眉を吊り上げて、それでもそれについては何も反論しなかった。
てかこればっかはできないよね…
せめて黒猫が成人してたらな…
ああ…なんて嫌な図なの。
瓶ビールがすぐに運ばれてきて、みけネコお父様はまたもそつのない動きで
「レディ~ファースト♪」と言いながらビールを注いでくれた。
「きょ、恐縮です!」
「倭人、お前もなぁ~美人にはすぐ注がないと♪気が利かないってバカにされるぞ~」
みけネコ店長はからかうように笑って、
対する黒猫は
「美人で若い女も、チャラい年増男に注がれたって嬉しかないっつうの。
ビールぶっかけられないよう気をつければ?」
しっかり応戦。
ま、負けてない。
バチバチッ
空中で火花が散った気がして、私は慌てた。