Chat Noir -バイオハザー度Max-


お食事会は二時間ほどで終わった。


長かった……


結果オーライだけど、身も心もくたくた。


だけど誘ったのは私だと言うのにみけネコお父様は四人分の食事代をスマートに支払ってくれて、


そのあとも


「じゃ、僕はカズミちゃんを送ってくから、倭人は朝都ちゃんをちゃんと送り届けてね」


と言ってタクシー代を黒猫に握らせる。


タクシーまで呼んでくれて、黒猫と二人で乗り込むときに


「ちゃんと帰ってこいよ。

間違っても間違いなんて起こすなよ」


と低く黒猫に忠告するみけネコお父様。





「間違いだらけの大人に言われたかねーよ」





黒猫はムっと眉を吊り上げて、


「出してください」と運転手さんにお願いしている。


間違いだらけ…


確かにそーだ…(苦笑)





黒猫……やっぱり新しいお母さんが突然できるとか言われて、納得できてないのかな…


すぐにできるわけないか。



黒猫のお母さんはもうこの世にはいないけど、だからって新しいお母さんが欲しいわけじゃないだろうし。




何せ多感な年頃の男の子だ……


私のアパートまでの道のり、私は黒猫の手をぎゅっと握って黒猫の肩に頭を乗せた。


黒猫は最初驚いたようにきょろきょろしてたけど、やがて私の手をきゅっと握り返してくると、



「今日の朝都いつもよりあったかい」



ふわふわと笑って、私の頭にこつんと頭を合わせた。




いつも私が守られてるけど





今日は私がこの小さな黒いネコを







守ってあげるの。











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