Chat Noir -バイオハザー度Max-



小さい頃、友達の家で飼っていたネコを思い出す。


小さなトラネコで、ネコなのに人懐っこくて私がその子の家に遊びに行くと、いつも「かまってかまって~」と言う具合にぺろぺろ頬を舐められた。


そのときの感触はザラザラしててあまり感触は良くなかったけれど、そうやって愛情表現をしてくるネコが


可愛かった。


でも黒猫の舌はざらざらなんてしてなくて、溶けるように熱い。


………


こんなときに思うの不謹慎だけど。



 ん!?



私はぱっと目を開いてちょっと体を離すと、黒猫を見上げた。


「……ごめん。ちょーしこきました」


黒猫は何を勘違いしたのか…私が嫌がってるとでも思ったのだろうか


キマヅそうに頭の後ろに手をやって俯く。


いや、そうじゃなくて。





「あんた。チュー上手だね」






思わず言ってしまって、はっとなった。


私の発言に黒猫は目をぱちぱち。


そして慌てて口元に手をやると顔を赤くして、


「そりゃどーも」と言って恥ずかしそうに目を伏せた。


ぅうわ!私、何言っちゃってんのよ!!


ってか雰囲気ぶち壊しっ!


元々あるおっさん要素か!?それともバイオハザード変態ウィルスか!


ああもぉ!穴があったら入りたいよ~(泣)








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