Chat Noir -バイオハザー度Max-
可愛い……ケド
「しみるぜ」
お味噌汁のお椀を片手に、しみじみと目を細める黒猫。
あんた…人のこと言えないわよ?
可愛い顔でおっさんみたいな台詞…
「ねぇところで、あんたワカメ好き?好きでしょ」
髪が黒いから
「別に。そこまでは」
マイペースに味噌汁を啜る黒猫に
「は!?」と私は身を乗りだして勢い込んだ。
黒猫がちょっとびっくりしたように目を開いて、味噌汁を一口すすると
「…いや。でも朝都の作ってくれた味噌汁はうまいよ」と慌てて言う。
いや、料理がどーのこーのって言う話じゃないの。
「昆布は!?好きじゃない!?」
真剣な顔でまた聞くと、
「別に…」と黒猫がいぶかしむように眉をひそめる。
「ちょっと!あんたの髪どーなってんの!一本ちょーだい!」
私が黒猫のふわふわの髪に手を伸ばすと、
「朝から何わけわかんねーこと言ってんだよ!ってかその髪どーするつもりだよ。
変な黒魔術だったらお断りだぜ」
黒猫が迷惑そうに私の手から逃れる。
「黒魔術じゃないわよ。画期的な研究を思いついたの!」
そう言うと黒猫は迷惑そうをはっきりと不機嫌に変えて、
「なんだよ研究って。なんの研究だよ。怪しい研究ばっかりしやがって」
と目を吊り上げる。
失礼な!怪しい研究ばっかりしてるわけじゃないわよ!
それでも私は嫌がる黒猫の髪から一本…いや、5本ぐらい抜けちゃったかな。
とにかく強引にむしって髪をGET♪
「ワケわかんねーし」
黒猫は不機嫌だったけど、私は上機嫌。
白髪に悩んでいる人々に愛の手を!!