Chat Noir -バイオハザー度Max-
「ごめん浩一。ちょっと待ってて?」
私が立ち上がると、
「今言わなきゃなんないんだよ」
浩一は私の腕を引いた。
「でもお客さん来てるんだって。ちょっと待っててよ」
いつもならあっさりと頷く浩一。
今日に限って何でそんなことを言い出すのか分からなかった。
どうせ商品受け取るだけだから5分も掛からないし。
浩一を置いて一階に下りるエレベーターに乗り込むと、浩一は私のあとを追いかけてきた。
何故ついてくる。
「イケメンって誰だよ。
まさかあいつ?あの高校生かよ」
浩一は眉を吊り上げて険しい表情で聞いてくる。
「さぁ。分かんないよ」
私は食い下がる浩一を引き連れて一階に降り立つ。
「朝都ちゃん」
でも
私を一階玄関で待ち受けていたのは、溝口さんでもなくて、黒猫でもなく
黒い髪を所々おっしゃれ~に染めた赤みの強い茶色の髪が、
お日様の光できらきらと輝いていた。
み、みけネコお父様!?
その意外過ぎる人物にびっくり!
まぁ…?確かにイケメンっちゃイケメンだけど??
どうして!?