Chat Noir -バイオハザー度Max-



―――


その三日後…


私はお勉強で黒猫のおうちに来ていた。


みけネコお父様はお店に出勤。


おうちには二人だけ。約束のお勉強の二時間はあっと言う間に過ぎた。


何故なら、


「高校男子が門限11時半ってどーゆうこと!ありえねぇよな!」


黒猫が荒れに荒れてるから。その怒りを数式にぶつけてる。


「ま、まぁ交際を反対されたわけじゃないし、ちょっと様子見ようよ…」


…とは言ったものの、私のせいで黒猫のプライベートを制限しちゃってるわけだし、


ちょっと申し訳なく思う。


「…ごめんね。私がもっとしっかりしてれば…」


黒猫より五歳もおねーさんなのに、全然しっかりできない私…


「別に。朝都のせーじゃねぇよ。


手を出した俺だって悪いし。俺の方こそごめん。一緒になって怒られちゃって」


な、手とな!


「気晴らしにあいつのウィスキー飲んでいいよ。全部」


「いや…それはさすがに…今度は私の方が出禁(出入り禁止)になる。


それに今はウィスキーよりもテキーラが飲みたい気分…って私こないだから何故かテキーラにこだわってる。


飲みにいきたいのかな」


ぶつぶつ独り言を漏らして、はっとなった。


また私は!


仕事帰りに『一杯やりたい』みたいなおっさん発言!


黒猫もどん引きだよ…とちらりと黒猫の方を見ると、


「ふーん、テキーラってうまいの?」黒猫は気にした様子もなく不思議そうに聞いてくる。


“だいごろー”も見られたし?人体模型が好きって変なことも知られてるし?


今更テキーラごときで何か思うこともないのか。


「好き嫌いはあると思うけど、私は結構好きかも」


私の答えを聞いて黒猫が突如閃いたように目を開いた。




「んじゃさ、今から二人で行こうよ。



親父の店」





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