Chat Noir -バイオハザー度Max-



式場に紛れ込んだ黒いネコは、はじめて見る世界に興味津々。


あっちに行ったりこっちにいったり、立ち止まってシルクのドレスをちょっと前脚でつついてみたり。


興味津々な黒いネコが


可愛い。


って…しばらく大人しかった私のバイオハザード変態ウィルスがまたも活性化してるし。


あいつは黒いネコじゃなくて、人間の♂!


そんな錯覚を覚ますように私もドレスをちょっと眺めてみた。


品の良いゴールドのバーに掛かった白いドレスたち。


ぅわぁ……きれー


今まで全く興味がなかったしな。


小さい頃女の子が漠然と抱く「可愛いお嫁さん」と言う夢を私は抱かなかった。


冷めてるか、乾いてるのかどっちか分かんないけど


白いウェディングドレスよりもカエルや人体模型に興味があったしそんな変な私が抱いた夢は


研究者。


尊敬する人、※杉田 玄白。
(※『解体新書』を作った偉人ですね♪)


昔から生物のしくみがどうなってるのかにすごく興味があった。


そんな変わり者の私は、自分が誰かと結婚するってのも想像できなかったし、大学生になってからは


ある意味夢を叶えたようなもので、恋愛するよりも研究の方が楽しかったし。


だからかな。付き合った人にはフられ続けてきた私。







でも私は見つけてしまった―――





研究よりも夢中になれるもの。



それは黒猫との恋愛。











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