Chat Noir -バイオハザー度Max-
てか恋人との電話よりも焼きソバパンを優先された私…
ま、まぁ?育ち盛りの高校生に昼食は大事だ?
食欲旺盛なのは結構。
と強引に理由を付けてケータイを白衣のポケットに仕舞いいれてるときだった。
TRRRR
私のケータイが鳴り、慌てて取り出すと
『……特に用はないけど?
掛け直してミマシタ』
と黒猫のぶっきらぼうな声が。電話を通して聞こえてくる黒猫の声は
普段より少しだけくぐもっていて、大人っぽい声をしている。
「……焼きそばパンは?」
『諦めた。
卵サンドにした。しかもラス1。
てか高校男子の胃袋の責任とれよ』
電話の向こうで意地悪そうに低く笑う声が聞こえて、
「…せ、責任!?」とな…
私は目をぱちぱち。
てか「責任とれ」とかまた生意気な。あんた私の五歳も年下でしょ。
『今夜ハンバーグ作って。俺、朝都んちまで食いに行く』
と勝手に予定してるし。
ハンバーグ……。
責任てそうゆうことね。
声は大人っぽいのにハンバーグ食べたいって子供みたいだ。
そのアンバランスさが危うくも、
色っぽい。
おうちに来たら、
帰したくなくなるじゃん…
「いいよ。あ、そだ。ちょーど良かった。溝口さんからお土産でお魚ビスケットをもらったの。
あんたの分も。た、食べに来たら?
ネコは好きでしょ?お魚」
相変わらずバイオハザード変態ウィルスに侵されてる私は慌てて手を振っていい訳。
『好きだけど。てか溝口さんて誰??』
黒猫…いい加減溝口さんの名前覚えてあげてよ。
『あの“マウス野郎”なら知ってんけど』
黒猫が電話の向こう側でニヤリと笑った気配がした。
黒猫……覚えてんじゃん。
あんたも根に持ってんな。