Chat Noir -バイオハザー度Max-
でもちょっと気になるって言うか…
「ね、ねぇその元カノ?他県の全寮制の学校に合格したの?」
「受かったけど親の反対にあって、地元の女子高に通ってるって…」
言いかけて黒猫は口を噤んだ。
「いっとくけど、これ亮太情報だからな。
俺は元カノと連絡すら取り合ってない。
てかアドレス削除したし」
慌てて言う黒猫。
この様子じゃホントみたい。
でも
「ふーん」
私はわざと意地悪で黒猫をちょっと睨んだ。
「取ってねぇって」黒猫が焦ったように座りなおしてソファにあぐらをかく。
「別にいーけど?」
ちょっと冷めた目で言うと、
「いいんかよ」と黒猫が拗ねた口調。
「俺はヤだけどな。朝都が元カレと連絡取り合ってたら」
ぼそりと呟いて私はちょっと笑った。
「取るわけないじゃん。
私は可愛いにゃんこに夢中なの」
黒猫の顔にちょっと顔を寄せて、耳元で
「嘘。連絡とってないって聞いて安心した。
私のことしか
考えないで」
一言囁くと、黒猫は顔をほんのり桃色に染めて
「他の女のこと考えるわけないだろ?
バカ朝都」
またバカ呼ばわりして。
生意気、黒猫め。
でも照れ隠しにわざとそっけなく言った言葉が
嬉しい。