Chat Noir -バイオハザー度Max-



でもちょっと気になるって言うか…


「ね、ねぇその元カノ?他県の全寮制の学校に合格したの?」


「受かったけど親の反対にあって、地元の女子高に通ってるって…」


言いかけて黒猫は口を噤んだ。


「いっとくけど、これ亮太情報だからな。


俺は元カノと連絡すら取り合ってない。


てかアドレス削除したし」


慌てて言う黒猫。


この様子じゃホントみたい。


でも


「ふーん」


私はわざと意地悪で黒猫をちょっと睨んだ。


「取ってねぇって」黒猫が焦ったように座りなおしてソファにあぐらをかく。


「別にいーけど?」


ちょっと冷めた目で言うと、


「いいんかよ」と黒猫が拗ねた口調。


「俺はヤだけどな。朝都が元カレと連絡取り合ってたら」


ぼそりと呟いて私はちょっと笑った。


「取るわけないじゃん。


私は可愛いにゃんこに夢中なの」


黒猫の顔にちょっと顔を寄せて、耳元で





「嘘。連絡とってないって聞いて安心した。


私のことしか



考えないで」





一言囁くと、黒猫は顔をほんのり桃色に染めて




「他の女のこと考えるわけないだろ?



バカ朝都」





またバカ呼ばわりして。


生意気、黒猫め。





でも照れ隠しにわざとそっけなく言った言葉が


嬉しい。







< 327 / 465 >

この作品をシェア

pagetop