Chat Noir -バイオハザー度Max-
「てかいつまで亮太の傍に居るんだよ。
離れろよ」
ぐい
と腕を引っ張られて私は思わず顔を熱くした。
「掃除終わったらさ。一緒に帰ろうぜー。せっかく会いにきてくれたから、茶でも。
それぐらいなら時間もあるし。それまで近くで待ってて?」
そう聞かれて私はすぐにコクコク頷いた。
「うっそ!あの財津が甘いよ!!」
「あいつあんな言葉言えんだね!」
あ・れ・が??
甘い…って?
あれは倭人の通常だし。
ギャルたちがきゃいきゃい噂をしていて、倭人は恥ずかしそうに顔を赤くしてぷいと顔を逸らすと
ぶっきらぼうに歩き出した。
カリンちゃんも慌ててそれに続く。
「待ってよ、倭人ちゃん」
その二人を不安げに見送りながら、
「あいつ照れてる?」
「マジで?ちょっと可愛いジャン♪」とギャルたちの黒猫を見る目が代わりつつあるような…
それでもあれこれ噂するギャルたちの内容よりも、私はカリンちゃんと二人の行方が
気になった―――