Chat Noir -バイオハザー度Max-


静かに泣いているペルシャ砂糖さんを何とか宥めて、今からどこかでお茶をしようと約束して一旦は通話を切ると、


「ちょうど良かった。こっちも急用入ったから。


買い物はまた別の日にしよう」


と諦めモードで涼子の方を振り返ったけど、


「朝都!!私を見捨てないで!一緒に来てよ!」


こっちは諦められない必死な形相。


「そんなこと言われても…私の体は一つだけだし」


生憎だけど、細胞分離できる器用な体じゃないんで。


と困り果ててると、


「じゃぁそのペルシャ砂糖さんて人も一緒に」と涼子がとんでもない案を出した。


私……今、モテ期??ってヤツ?


しかも女から!


溝口おねーさまと駅で待ち合わせ中…何故か私も。


「朝都ちゃん」


先に登場したのはペルシャ砂糖さんだった。


白いコートに同じ色のふわふわファーが可愛い♪やっぱりお上品なペルシャ砂糖さんに良く合っている。


「ごめんなさいね、急に」


と駆け寄ってきて、


「は、走らないでください!赤ちゃんがっ!」と私の方があせあせ。


「朝都、この人が黒猫くんの新しいママ?すっごい可愛いね」


と涼子は興味津々。一方、涼子の存在にペルシャ砂糖さんはちょっとびっくりしたように目をぱちぱち。


かくかくしかじかいきさつを説明すると、「じゃぁ話は今度で」と言い出すかと思いきや、


「朝都ちゃんのお友達?きれいな方ね」


とおっとりペルシャ砂糖さん。こっちも涼子に興味を持ったようだ。


そうこうしているうちに


「涼子ちゃ~~ん♪」


溝口おねーさまが登場。


「あっらぁ?なんだか素敵なメンバーね♪」


溝口おねーさまはこの状況でも、楽しそーう!♪に走り寄ってくる。


唯一私だけが楽しめてない。



なんなの、このメンバーは!





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