Chat Noir -バイオハザー度Max-



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黒猫のケータイにロシアン葵ちゃんから電話が掛かってきた日から三日経った。


今日は私のアパートでおうちデート。


黒猫は謹慎も解けて、相変わらず門限11時半だけど多少は自由!


と言うことでお勉強以外の久々のデート♪


どこか食べに行っても良かったけれど、温泉旅行にお金貯めようと言い出したのは黒猫。


私の部屋の冷蔵庫にある余り物でいいよーとは言ってくれたけど


久しぶりだし手の込んだ料理を作っちゃった。


唐揚げでしょ~?ポテトグラタンに、野菜たっぷりマカロニサラダ。それからそれから…


私はテーブルに「温泉旅行ならここ!」と言う雑誌を広げてにんまり。


ご飯食べたあと話し合うんだー。


その前にちら見。


露天風呂付きのお部屋とかあると、ついついページをめくる手を止めるものの…


「一泊食事つき…」


¥35,000-!!


う゛~ん…高い…


でもでも記念になるし。


記念!とかっ。


ギャー、考えるだけで恥ずかしい。


なんて考えることもう二時間。気付けば約束の時間を過ぎていた。


でも黒猫は来る気配がなく。


あれ??珍しいなー、デートに遅刻とか…


ま、いっか。電車乗り遅れたとかだろうなー、と深く考えてはなかったけれどそれが二十分も過ぎると流石に心配になった。


ケータイに電話を掛けても留守電サービスに転送されるし。


何も連絡がないってことは連絡できないって状態なのかしら!


もしや事故!?




イヤな想像だけが巡って私は一人であたふた。





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