こんな日は、君に会いたい。


だけど、困らせたくないから。

少し間を置いて。


『…会いたいなんて、言わないよ。』


と返した。


太一は、私の言葉を聞くと、短く『そう。』とだけ呟いて、なんだか微妙な空気のまま、その日の電話は終わり。


それから一日、太一からの連絡はない。


やっぱり、怒っているのかな。

会いたいって素直に言えばよかった。


きっと、冷たい女って思われたよね。


マイナスなことばかり、頭に浮かんで、少し、鼻の奥がツンと痛くなる。


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