こんな日は、君に会いたい。


「でも、どうやって、来たの?
今日平日で、大学だってあったしょ。」


照れ隠しに前髪を触りながら、そう言うと。

ポンと、頭に手を置かれた。


「講義終わった瞬間、ダッシュで駅まで行って特急で来た。
尋、真面目だからサボるのとか嫌いだからね、俺も見習おうと思って。
また、これから夜行で帰るよ。」



…そっか、400㎞は遠いけど会えないわけじゃない。

私たちは、織姫でも、彦星でもないのだ。




「…太一、好きだよ。
遠距離だけど頑張ろうね。」


そして、二人で顔を見合せ、笑った瞬間。


流れ星が見えた気がした。





end

< 8 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop