好きと嫌いは神一重
「ふぅ~今日はやること多いから早めに行かなきゃ」
そう言って生徒会室に向かう途中で
「今井君のことが好きです」
廊下で告白とかあたし的にどうなのって思っていたけど
「それって、俺の彼女になりたいってこと?」
「あ、はい」
「あ~いいけど、何人目かわからないよ?」
「え?それってどういう意味?」
聞いてる私でもそう思う
「だから彼女にしてあげてもいいけどいつ会えるかわかんないや、他にも彼女いるし」
「え、いやそれって」
「君だけの彼氏にはなれないから」
告白した子が顔を隠しながら走って行ってしまった
「最低!」
パァン!
宗一郎の顔をはたいてそう言った
「なんだ、聞いてたのか葵」
「本当に最低」
「そうかもな」
「やっぱり、あんたなんか嫌いだ」
「そうかよ」
宗一郎は自分の鞄を持って行ってしまった