EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
間近にあるオーレリアンの指にドキドキしつつ、小鳥はコクリと頷いた。
「ならピアスはダメだな」
「え?」
「指輪は…お前にもカギがあるし……ブレスレット…?いや、家事やってたら邪魔だな。やっぱりネックレスか…」
「あ、あの!オーレリアンさん…?」
一人でブツブツ言っているオーレリアンに呼び掛ける。
するとオーレリアンは驚いた顔で小鳥を見返した。
こういう表情は十五歳の彼と変わらない。
「まさかとは思いますけど……何か買おうとしてますか…?わ、私に」
恐る恐る尋ねた瞬間、オーレリアンの顔が蝋燭の炎以上に赤くなった。
「べっ、別にいいだろ!僕がお前に何か買ったって!買いたいんだよ!黙って買われてろ馬鹿っ」
「そんな…!アクセサリーなんて高級品、買ってもらうわけには…!」
「あのさ、一億や二億のネックレス買おうとしてるわけじゃないんだぞ?カネに遠慮し過ぎだろお前」
「でもでも!私にはアクセサリーなんて宝の持ち腐れなんです!それでも買いたいって言うなら……こ、これがいいです!」
小鳥は近くの棚に飾られてあったヒヨコのぬいぐるみをオーレリアンの前にズイと突き出した。