EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「……なんでアクセサリーショップにヒヨコのぬいぐるみがあるんだ?」
「……謎です。わかりません」
「というかお前のセンスってガキだよな」
「うっ…」
自覚があったことを指摘されてグサッときていると、オーレリアンがヒヨコのぬいぐるみを手に取った。
「このヒヨコ…ふざけた顔してるくせにお高いな。五千円」
値札を確認するオーレリアン。
小鳥は目を丸くした。
「ちなみに、こっちのシルバーチェーンは三千円。こっちの方が安いけど、どうする?」
オーレリアンが近くの棚にあるネックレスチェーンを示す。
小鳥は頭の中でグルグルと考えた。
考えること五分。
そうして出した結論は…。
「………シルバーチェーンで…お願いします」
「だよな。レジ行くぞ」
ヒヨコを棚に戻してオーレリアンがチェーンを持つ。
「あの、どうしてこのチェーンを?」
キラキラと綺麗だが、何の飾り気もないシルバーのチェーン。
彼がこれを選んだ理由がよくわからない。
「これなら指輪通せるだろ」
「指輪?」
「エレベーターのカギ。お前、ピンクの持ってるんだろ?このチェーンに通して首にかけとけ。……似合うだろうから」