EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「それは、オーレリアンさんを信じてたからで…!」
「ふーん…」
ちょっと嬉しげに口元を緩ませるオーレリアン。
それに気づかないまま、小鳥は慌てて女性店員に向き直った。
「すみません!会計待って下さい!やっぱりこれはや――」
「おいふざけるな。これは買うから。会計、早くして」
「か、かしこまりました」
一瞬手を止めた店員だったが、オーレリアンの命令で再び動き出す。
これに焦ったのはもちろん小鳥だ。
「待っ――」
「しつこいなお前。ちょっと黙ってろ」
次の瞬間、オーレリアンの顔が小鳥を覆った。
彼の指でクイと顎を上向かせられたかと思うと、唇にキスが落とされる。
「っ…!?」
驚きで目を見開いた後、小鳥はすぐ反射的にギュッと目をつぶった。
(こんなところで…!?レジのお姉さんがいるのに…!絶対見られてるよ~!!)
ハンパなく恥ずかしい。
自分の頬が火照っていくのを小鳥が感じていると、不意に呼び掛けられた。
「あの~…お客様…」