EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「あ……あわあわ…?」
水面が見えないくらい泡だらけ。
「泡風呂。見たことないの?」
「ないです…。初めて見ました」
「ふーん。気持ちいいぞ。早く入りなよ」
「は、はい…!失礼しま……え?」
ふと黄色い団体が泡の間に見えた。
「アヒル、さん…!?」
「何驚いてるんだよ。約束だろ?アヒル用意するって」
「でもあの!この数はちょっと多過ぎませんか…!?何個あるんです!?」
「五十」
アヒルさんに囲まれながらしれっと言うオーレリアン。
「これでも半分行方不明なんだぞ。昔は百個あったから」
「……買ったんですか。百個も」
「母様が…。どうせなら群れがいいって」
群れ過ぎだとツッコミたくなった小鳥だが、アヒルさんに囲まれているオーレリアンは絵的に可愛いので黙ることにした。
「それより、早く来なよ。冷えるぞ」