EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
血生臭い話になるのを避けるべくオーレリアンは話題を変えた。
「そんなことより、前から気になってたんだけど…お前の敬語」
「え…?」
「どうにかならないわけ?敬語ヤダ。うざい」
無意識だったことをいきなり指摘され、小鳥は目を丸くする。
「初対面から馴れ馴れしい口調の奴は苦手だけどさ、さすがにお前はそろそろ取っ払ってもいいと思うんだけど。自分でしゃべってて疲れないの?」
「そりゃあ…普通が楽ですけど…。人様には敬語を使わなきゃって…癖で…」
「馬鹿。他人じゃないだろ。父様がお前の母様を娶った時点で僕らは家族だ。それに、僕はお前のフィアンセでもあるんだから。他人行儀はいい加減ムカツク」
オーレリアンは浮いていたアヒルさんを一個、指で弾いて小鳥の方に促した。
「僕に対して敬語は禁止。名前の後ろに“さん”もつけるなよ。気持ち悪いから」
「そんな…!じゃあ呼び捨てになっちゃいますよ?」
「良いんだよ。呼び捨てで。……ていうか言った傍から敬語使うな馬鹿」