EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
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お風呂騒動があってから早一週間。
そろそろテストやレポートの提出期間が近くなってきた頃である。
オーレリアンは学校の研究実習棟で課題レポートに必要な文献をピックアップしていた。
「これと……この本か」
彼が選んだのは『闇人とクローン技術』と『死者を復活させるには』の二冊だ。
二冊とも同じ著者、水堂清白(みどう すずしろ)という闇人が書いたもので、オーレリアンの愛読書だったりする。
(本の内容は暗記してるけど…今回必要な章だけ読み直すか)
本棚が並ぶ静かな資料室にて一人、オーレリアンは長机に本を置いて椅子に腰掛けた。
持参したノートパソコンも一緒に置き、とりあえず立ち上げる。
(今あいつ、家で何してるんだろ…)
ふと頭に過(よ)ぎるのは小鳥のこと。
(クイズ大会でペアチケットもらったから遊園地、誘いたいけど……いつ行くか…。今度の土日とか?いや、やっぱり長期休みに入ってからの方が――)
そこまで考えてハッと我に返る。
「な、なんだよ!これじゃあ僕ばっかり楽しみにしてるみたいじゃないか!カッコ悪…」
起動したパソコンの画面をぼんやり見つめて軽い溜息。
(そういえば最近、あいつに構ってばっかで研究の方が疎かになりがちだったな…)