EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「病院……そうか。人間居住区にある人間用の病院って二十四時間やってないのか…」
「そうだよ。闇人の方は二十四時間体制だけれど、そっちへ行っても小鳥ちゃんには意味ないからね」
闇人の病院は外傷治療専門なため、風邪などの病気を治してくれる医者は勤務していない。
なぜかと言うと、闇人は人間と違って風邪やその他の病気にかからないため、外部から受けた傷の治療以外で病院を必要としないからである。
「静理、さん……一緒に病院…行ってくれるんですか…?」
「うん。明日は水曜日で仕事はないし」
「人間、居住区…ですよ…?」
「俺への気遣いより自分の身体を心配しようね。今日は早く寝た方がいいよ」
熱のせいでボーッとしつつ素直に頷く。
そんな小鳥を見てオーレリアンは歯ぎしりした。
小鳥が苦しんでいるなら、明日は自分が一緒に病院へ付き添いたい。
しかしそうなると、研究報告会を欠席することになる。
「くそっ…!このタイミングで!なんでいきなり、風邪なんか…!昨日まで元気だったじゃないか!」
「オーレリアン、小鳥ちゃんに八つ当たりするなら出て行ってくれないかな。迷惑だよ」