EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
11
†††
フッ、と目が覚めた。
ついさっきまで眠っていた小鳥はボンヤリと天井を見上げる。
(私の…部屋…)
どうやら柩に寝かされているようだが、いつ横たわったのか全く記憶にない。
苦笑しつつ思い出す。
(そうだ……。病院、お休みで…。でも…お医者さんが、来てくれて…)
あれからどのくらい時間が経ったのだろうか。
時計を見ようと身体を起こした時、ガチャリと扉の開く音がしてオーレリアンが入ってきた。
「あ、起きてた?ごめん。まだ寝てると思ってたからノックしなかった」
言いながら手に持っていたカップを小鳥にズイと差し出す。
「……これ、は?」
疑問に思いながらも、とりあえず小鳥はカップを受け取った。
両手で持ち、湯気が出てくるのを眺める。
すると、柩の傍に椅子を運んできたオーレリアンが教えてくれた。
「生姜湯。飲めよ。わざわざ僕が作ったんだから」
「オーレリアンさんが…?」
「おい、熱でボケたの?呼び捨てが良いんだけど」
「あっ、ごめんね…。これ…ありがとう。いただきます」
フーフーと冷ましながら少しずつ飲む。
オーレリアンは椅子に座ると、くすぐったそうに小鳥を横目で見つめた。