EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
もじもじとカップを弄る。
躊躇いがちに小鳥は声を出した。
「きっと、オーレリアンはマリアンヌさんに構いっぱなしになるだろうから…その……ちょっと、寂しい、かな…」
それはつまり、マリアンヌにオーレリアンをとられることで沸き上がる嫉妬の感情。
「小鳥っ…」
彼女の可愛い本音に気づいたオーレリアンは高鳴る自分の鼓動を意識しながらそっと最愛の唇にキスをした。
チュッと可愛らしいリップ音が耳に届く。
「っ!?」
驚いて目を見開き、すぐ離れてしまったオーレリアンの上気した顔を見つめる小鳥。
見つめられた当人はちょっと目をそらし、髪をクシャリと掻き上げた。
「……うん。なんか……したくなったんだ」
「え…」
「……可愛いと思ったから」
「かっ…!?」
「普段ぽやんとしてるお前でも、嫉妬とかするんだな。……ちょっとドキッとした」
「そ、そんな!嫉妬なんかじゃ…!」
「何?無自覚?というかそんなに慌てて否定しなくても良くないか?僕だって嫉妬くらいするし」
サラリと言われたセリフに小鳥は耳を疑う。
「オーレリアンが…?嫉妬とか…するの?」
目を丸くして尋ねれば、彼は照れながらも真面目な表情で頷いた。
「うん。例えば、お前の身体の中にいて、お前を苦しめてる病魔に…妬いてる」