EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
バリケードの一部となっているタヌキのぬいぐるみを掴み、静理に向かって投げつけるカロン。
ルカも投げやすそうなヒヨコのぬいぐるみを握った。
「あーあ。静理にそんなことしても火に油なだけなのに」
白魔が言った通り、静理の堪忍袋の緒はブチッと切れたらしい。
ぬいぐるみバリケードに一瞬で近づきムチを振り上げると、攻撃して豪快にバリケードを崩してしまった。
「うわ!?」
「きゃ!?」
「ヤベー」
バラバラとぬいぐるみが落ちてくる。
傍にいたルカと小鳥とカロンは崩れてきたぬいぐるみ達に巻き込まれ、全身埋もれてしまった。
「小鳥!?大丈夫か!?」
慌ててオーレリアンが小鳥を掘り出しにかかる。
カロンとルカに関してはフェオドールが救出した。
「もうダメだ。クマ太郎が俺の頭に直撃しやがった…。ルカ、俺は先に逝く」
「カロン!!」
「カンペは…あんたに任せたぜ」
下半身をぬいぐるみにまみれにした状態で床に横たわり、ガクリと力尽きるカロン。
掘り出された小鳥が心配して駆け寄った。
「カロンさん、しっかり!」
「あー…小動物。あんたが血ぃくれたらHP回復するかも」
「え?」