EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
12
†††
「で?お前はどれ希望なの?」
「えっと……お化け屋敷以外なら…何でも」
さて、あっという間にテスト週間が過ぎ去り、地上の夏休みに等しい長期休暇が地下世界にも訪れた。
学業がお休みになり暇になったオーレリアンは、早速行動を開始。
クイズ大会で貰った遊園地のペアチケットを小鳥に突き付けてデートのお誘いをした結果、今に至る。
「ふーん。そっち系がダメなのか、お前」
「うん…。お化けは苦手で…」
「そう言われると連れて行きたくなるな。お化け屋敷」
「ええ!?」
「どうする?お前が他のもの言わないと、お化け屋敷になるけど」
「そ、そんな~!えっと…えーっと…」
園内の中心にある広場にて、何に乗りたいか一生懸命考える小鳥。
オーレリアンは小鳥の首を飾るシルバーチェーンを眺めながら回答を待った。
「あ!あれがいいな。メリーゴーランド!」
すぐそこに見えたメリーゴーランドを指差す。
「ん?あの回転木馬?なんか幼稚な趣味だな」