EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
しばし沈黙した後、オーレリアンはハッキリと告げた。
「無理だ」
この答えに少なからず驚いた小鳥とアルト。
「嫌だ」ではなく「無理だ」と言った理由を聞きたくてアルトは質問をぶつける。
「なんで?カネの問題?」
「馬鹿。そんなんじゃない。心の問題だ」
「心…?」
小鳥が首を傾げて呟いた。
アルトも似たような反応をしているので溜息まじりに説明するオーレリアン。
「クローンで本人そっくりなものを作り出したとしても……それは、お前の弟の慰めにはならない」
目を見開くアルトに対し、オーレリアンは更に言う。
「意味がないんだよ。クローンなんかに頼るよりも、もっと弟と話してみたらどうだ?弟が聞く耳もたないなら…お前の父親でもいい」
「父さん…?」
「そう。何か新しい考え方が閃くかもしれない。……とにかく、僕に頼るのはやめとけ。期待損するだけだ」