EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】

「私は、オーレリアンを拒絶なんてしないよ」

どんな彼でも、受け入れたい。

「私でいいなら、ずっと傍にいるからね」

小鳥が笑顔を返すとオーレリアンは照れて視線を横に向けてしまった。

「……ありがとう。小鳥に出会えて良かった」

「ふふ、嬉しいな。初めて会った時はスゴクうっとうしがられてたから、なおさら」

「あ、あれは忘れろ!ホントごめん…」

しゅんとなるオーレリアンが幼い子供のようで、小鳥は抱きしめたい衝動に駆られた。

ウズウズしていると、気づいたオーレリアンがムスッとした表情になる。

「お前、今僕のこと可愛いとか思っただろ」

「べ、別にそんなことは…!」

「いいよ。わかってるから。僕が素直になるといっつも兄様に可愛いって言われるんだ」


(フェオさん…)


小鳥がボンヤリとオーレリアンの実兄を思い出していると、いきなりグイと顔を引き寄せられた。

至近距離に照れまじりの膨れっ面が現れる。

「でも覚えとけ。可愛いのは僕じゃない。お前だからな。わかったか」


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