EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
さて、就寝時刻となった午前九時。
自分の枕と毛布を抱え、小鳥はオーレリアンの部屋を訪れた。
「失礼します」
「遅い。何してたんだよノロマ」
「うぅ…すみません」
女の子は寝る前だって色々と支度があるのだ。
しかも今日は男子部屋で寝るのである。
心の準備も必要だった。
(よく考えたら、オーレリアンさんと二人きり…なんだもんね。緊張するっ…!)
ドキドキする胸を意識しないように視線をあちこちさ迷わす。
そういえば、彼の部屋に入るのは久しぶりだ。
(相変わらず、機械がいっぱい…)
コンピュータはあるがテレビはない、資料集はあるが漫画はない――そんな部屋だ。
立ち止まってキョロキョロ見回していると、綺麗に整理されたデスクの上に写真立てを発見した。